- 自分の大事な価値観は何か?
- 価値観の見つけ方
- 価値観を認識するのことが大事な理由
こんにちは、「学びが人生を豊かにする」をテーマに本日は「人生における大事な価値観の見つけ方」について学んでいきましょう。
あなたの人生において大事な価値観は何ですか?
この問いにぱっと答えられるでしょうか。
普段意識することはあまり無いかもしれませんが、価値観は就活や仕事など人生におけるあらゆる選択や生き方において大切です。
自分が大切にしている価値観が分かっていないと、迷いが生じたり満足できる生き方をする妨げになってしまいます。
何となく自分にとって大事な価値観はこれかなぁという感じでキーワードを出すことはできますが、しっかりと自分自身を追及するのは案外難しいものです。
本記事では、自分にとって大事な価値観を3個の質問と価値観リストから探る方法を紹介しています。
自分にとって大事な価値観を探ることは、就職や転職においてよく自己分析などとしてやりますよね。
自分の価値観と企業の価値観が合うかを見極めるものですが、つまりはどのような価値観で仕事をしたいのかを知ることに他なりません。
これは、仕事に限らずあらゆるライフワークに通じます。
趣味やコミュニティ、ブログなど自分が夢中になれることは価値観が合うかが大事です。
就活や転職だけでなく、趣味など新しく何かを始めたいと思っている方は、是非自分にとって大事な価値観が何かを発見し、自分にぴったりなことを見つけてください。
- 就活や転職で自分を見つめなおしたい人
- 新しく何かを始めようとしとしている人
自分にとって大事な価値観を理解することは、より意味のある人生を生きるための基盤となります。
自分自身と向き合い、自分が何を大切にするのかを見つけることで、人生の豊かさや幸福感を追求することができるでしょう。
自分にとって大事な価値観は何かを見つけ、仕事や私生活など人生における重要な指針にしてください。
価値観は人生で重要な要素
【1-1. そもそも価値観とは何か】
まずはじめに、価値観とは何でしょうか。
例えば「価値観の違い」のように普段何気なく使用している言葉ですが、実用日本語表現辞典では下記のように定義しています。
「価値観」とは、美しい・正しい・心地よい・理想的である・優先するべきだ、といった「価値判断の基準や捉え方」を意味する表現である。簡単にいえば「何に価値を見出すか」という感じ方のことである。
引用:https://www.weblio.jp/content/価値観
つまり、個人の場合にはあなたが何に対して価値を見出すかという信念や基準のことを指します。
そしてこの価値観というのは個人や文化、宗教、教育などの要素によって形成されるため、人によって多種多様です。
たとえば、正直さ、誠実さ、公平さ、自由、家族の絆、責任感、協力、独立心、個人の成長、社会的な正義など、様々な価値観が存在します。
これらの価値観は、人々が自身や他者との関係、道徳的な判断、目標設定、意思決定などにおいて重要な役割を果たします。
【1-2. 価値観が何故重要なのか】
人によって異なる価値観ですが、人生においてこの価値観は重要な意味を持ちます。
特に重要な要素は下記の3点です。
- 目標の設定と方向性
- 意思決定の指針
- 満足感と幸福感の向上
目標の設定と方向性
価値観は、自分自身が何を大切にし、追求すべき目標や方向性を定めるのに役立ちます。
自分が望む人生を築いていくためには、自分の価値観に基づいて行動することが必要です。
そのためには、自分自身が何を大切にするかを明確にする必要があります。
極端な話、人生の目標なども奥底にある価値観がベースになっているわけです。
例えばお金持ちになりたいという目標があったとき、「自由」であったり「尊敬」といった価値観がベースになっていたりします。
逆にこうした価値観を満たす方法はお金持ちになること以外にもあったりするので、意外と本当に自分が実現したいことは別だったりすることも。
そのため夢や目標などを明確にするためにも、価値観を明確にすることが大切です。
意思決定の指針
価値観は、日々の意思決定における重要な判断基準です。
自分の価値観に照らした選択を行うことで、自分が本当に重要だと思うことを選択することができます。
就職活動などは人生の大半を占める働くという部分に関わるので特に重要です。
自分が本当に大切にしていることは何かを明らかにしたうえで、どこでどのように働くのかというのを決めないと、きっと後悔することでしょう。
就職活動で自己分析などしますが、自分にとって大切な価値観とは何かを認識することは想像しているよりも大事です。
満足感と幸福感の向上
人生において満足感や幸福感を高めるためには、自分の行動や生活が自分の価値観に合致していることが大切です。
自分が大切にする価値観に従って生きることで、自己成長や個人的な達成感を得ることができます。
例えば、お金持ちになるためにグレーな商売をすることは、「正義感」などを重視する人にとっては、どんなに利益があっても決して満足できません。
一方で、人助けなどは利益にならなくとも、そういった価値観を重視する人にとっては幸福につながるでしょう。
自分にとって大事な価値観の見つけ方
上記に説明した通り価値観というのは人生において、非常に重要な要素となります。
しかし、自分が何を価値観として大事にしているのかというのは、案外ちゃんと把握できていない場合が多いです。
ちなみにアメリカの心理学者ターシャ・ユーリック氏によると、自分を正しく理解できているのかということについて「95%の人は自己認識ができていると思っているが、実際には10%~15%の人しか正しい自己認識をしていない」という統計結果があるそうです。
Self-awareness has countless proven benefits — stronger relationships, higher performance, more effective leadership. Sounds pretty great, right? Here’s the bad news: 95% of people think that they’re self-aware, but only 10-15% actually are! Luckily, Tasha Eurich has a simple solution that will instantly improve your self-awareness
Increase your self-awareness with one simple fix | Tasha Eurich | TEDxMileHigh
https://www.youtube.com/watch?v=tGdsOXZpyWE
ここでは、自分にとって大事な価値観について、下記の3つのSTEPで見つける方法をご紹介したいと思います。
- STEP1: 価値観を探る3つの質問に答える
- STEP2: 価値観を整理する
- STEP3: 自分だけの価値観を見つける
各STEPはあなたにとって大事な価値観となるキーワードを洗い出ししたり、それらを整理する作業になります。
そのため、この一連の作業はマインドマップや付箋などを使うのがおすすめです。
この3つのSTEPで是非あなたにとって大事な価値観とは何かを明確化してみてください。
【2-1. STEP1:価値観を探る3つの質問に答える】
自分にとって大事な価値観が何かというのは、自分自身に以下の3つの質問を投げかけることで探ることができます。
- あなたにとって尊敬する人や憧れる人はだれか?
それは、どのような点で、なぜか? - 過去、重要であったり影響の大きな選択や経験・出来事は何か?
その時、なぜそのような選択をしたのか、どのような影響を受けたか? - 周囲の人や社会に対する不満は何か?
それはなぜか?
これらの質問は自分の過去と未来、および自分と周囲との関連性の3つの観点から振り返るものです。
この3つの質問について、出来るだけ深堀することで自分だ大事に思っている価値観というのが浮き彫りになってきます。
また、これらの質問に答えるうえで中々良い価値観のキーワードが思いつかないようでしたら、本記事のAppendixにある価値観のキーワードのリストを参考にしてみてください。
参考になりそうな価値観のキーワード150個以上を一覧としてエクセルのリストにしてダウンロードできますので、ご活用下さい。
3つの質問について出来るだけ一問一答ではなく、何故なのか、どういう影響があったのか、どう思ったのか、など質問に対する回答を深堀するようにしてください。
コツとしては身近な人と対話形式で深堀するのがおすすめです。
または、ChatGPTなどの対話AIに相手になってもらうのもありです。
ChatGPTを心理カウンセラー役になってもらうなどすると、一人で自問自答するよりも多角的な視点で質問してくれることもあるかもしれません。
なりたい姿(未来)を考える
まず、一つのの質問は、
- あなたにとって尊敬する人や憧れる人はだれか?
それは、どのような点で、なぜか?
です。
これは憧れる人や尊敬する人は誰かというものですが、要は自分が未来どのようになっていたいのかというのを聞く質問です。
尊敬する人の行動や考えというのが、自分にとって大事な価値観に繋がります。
以下は参考例としてChatGPTを使用してこの質問の対話をしたやり取りです。
私:
あなたは一流の心理カウンセラーです。これから対話を通して、「私にとって大事な価値観は何か」ということを明確化していきたいと思います。まずは私に以下の質問をして、私が価値観を探るための手助けをしてください。対話は私が大事な価値観を見つけられるまで、途切れることなく適切な質問をしてください。それでは、以下の質問から始めてください。
「尊敬する人は誰ですか?その人のどんなところを尊敬していますか?」
ChatGPT:
素晴らしいです!価値観を明確化するための対話をお手伝いいたします。
まず最初の質問です。「尊敬する人は誰ですか?その人のどんなところを尊敬していますか?」
私:
尊敬する人は、私の大学在籍時の教授のA先生です。A先生は物事を思慮深く冷静に分析し、論理的に何が正しくて何が間違っているのかを話します。思い込みで発言をすることはなく、常に論理的である姿に影響を受けました。
ChatGPT:
素晴らしいですね。A先生が物事を思慮深く冷静に分析し、論理的に考える姿勢を尊敬されているのですね。
それでは、次の質問です。「A先生の論理的な考え方や思慮深さを尊敬する理由は何ですか?それがあなたにとってなぜ重要なのでしょうか?」
私:
私は物事が論理的であることを好みます。
===========中略(3~4周ほどのやりとり)===========
ChatGPT:
素晴らしいです。論理的な思考や公平性を重視することによって、他者とのコミュニケーションにおいて理解や納得感を得ることができ、人生のさまざまな選択において最善の結果をもたらすことができるとお考えですね。
論理的な思考と公平性がもたらすこれらの利点は、あなたの人生やキャリアにおいてより意味のあるつながりや成果を生み出すことが期待されます。
次に進みますが、もしご希望であれば、他の尊敬する人や大切な経験から得た価値観についてもお伺いできればと思います。ご希望があれば、それについて教えてください。
対話の中で行動や思考について何故それが大事なのかということを深堀することで様々な価値観のキーワードが出現します。
それが自分にとって大事な価値観になっているはずです。
これらの価値観キーワードは、STEP2で使用するのでキーワードを抽出しておいてください。
ちなみにChatGPTを使用している場合、抽出もChatGPTにお願いすれば、一気に生成できるのでおすすめですよ。
過去の出来事を考える
二つ目の質問は、
- 過去、重要であったり影響の大きな選択や経験・出来事は何か?
その時、なぜそのような選択をしたのか、どのような影響を受けたか?
です。
過去の経験において重要な選択肢や出来事というのは自分にとって大切な価値観に基づいていることが多いです。
また、価値観の形成というのは周囲の影響というのも大きいものですから、大きな影響を受けた出来事というのも価値観を探るうえで大切になります。
過去の重要な選択肢に対して、何故その選択をしたのか、その時に大事にしていた思いは何かなど、先ほどの一つ目の質問と同様に深堀をしてください。
過去の選択における判断基準から自分にとって大切な価値観がきっと見えてくるはずです。
選択肢ではなく大きな影響を受けた出来事というのも重要です。
自分にとって強く影響を受けた事柄というのは、当然記憶に残っておりその時の感情や考えというのは自分の価値観に密接してきます。
過去の経験からそのような価値観を得たのかを思い出すように深堀してみてください。
周囲の環境から考える
最後となる3つめの質問は、
- 周囲の人や社会に対する不満は何か?
それはなぜか?
です。
周囲への不満というのは、自分の価値観との相違によって生まれるものがあります。
恋人が価値観の違いで別れるというのはよくある話ですが、それと同じようなものです。
例えば、私は人との約束で時間を守らない人がいると正直イライラします。
しかし時間厳守が自分にとって重要な価値観かというとそうではありません。
時間という価値観よりも、約束を守らないという不誠実さに腹が立つのです。
つまりは、自分にとって大事な価値観は誠実性となります。
このように周囲や社会への不満に対して、何故そう思うのかということを深堀することによって、自分が大切にしている価値観を発見できるでしょう。
【2-2. STEP2:価値観を整理する】
STEP1で価値観のキーワードを抽出しましたが、STEP2ではこれらを整理していきます。
複数抽出した価値観のキーワードには、同じような意味合いのものも含まれているはずなので、それらを分類していきます。
最終的に価値観を5分類ぐらいにするのが望ましく、そのためには最低でも20個以上ぐらいは価値観のキーワードをSTEP1で抽出しておいてください。
同じような意味合いの価値観のキーワードををグループ化し、それらグループに対して総括した価値観は何かを考えてみてください。
具体的には総括する価値観キーワードの名前と意味の二つを書き出してください。
例えば私は「公平性」、「思いやり」、「尊敬」などが重要な価値観としてありますが、それらを総括する価値観として「社会的な調和」という価値観キーワードを命名しました。
これの意味するところは「公平な取り組みや平等な扱いに基づき、他者を尊重し、正義や思いやりを持って行動する」というものです。
ちなみにこのグループ化の作業は定番ですがマインドマップでまとめるのがおすすめです。
自分にとって大切な価値観のキーワードは何か、それらをグループ化して総括するような価値観キーワードは何かを、一目見分かるようにできます。
グループ化と総括する価値観キーワードの命名については、今までもおすすめしているChatGPTを使用するのも強力です。
STEP1で抽出した価値観のキーワードのリストをChatGPTに入力すると、一瞬で整理してくれますので、一度試してみてください。
【2-3. STEP3:自分だけの価値観を見つける】
それでは最後のSTEPとして、抽出した価値観キーワードをもとに、自分だけの価値観を見つけていきましょう。
このSTEPで行うことは下記の2つです。
- 価値観の優先順位をつける
- 価値観を意味付けする
価値観の優先順位付け
ここまでのSTEPで価値観のキーワードを抽出し、グルーピングとそれらを総括する価値観キーワード命名しました。
これらは確かにあなたにとって大事な価値観を表すものですが、これだけだと上手く活用するのが難しいです。
複数の価値観だと何を重視すべきなのか悩みますし、状況によってどの価値観が大切なのかは異なるためです。
そこで、まずは総括価値観の優先順位をつけましょう。
どの価値観を先に満たす必要があるのか考えてみてください。
例えば私は以下のように5つの総括価値観があります。
- 知的な洞察力(論理と合理性)
- 社会的な調和(公平と正義)
- 個人的な発展(自己成長と自由)
- 創造的な表現(創造と新規性)
- 心の充実(感動と情熱)
あくまで私の場合ですが、この中で優先すべき価値観は「社会的な調和」になります。
他の価値観の前に、「社会的な調和」があったうえで「自己成長」や「心の充実」が成立すると考えているためです。
このようにどの価値観を満たすには先にどの価値観を満たす必要があるのかを考えてみてください。
価値観の意味付け
価値観の優先順位を付けられたら、それらに対してどのような意味があるのかを考えてみましょう。
具体的には下記の項目について考えてみることです。
- 人生の目的(内的価値)
- 仕事の目的(外的価値)
- 行動指針
人生の目的
人生の目的と少し大げさな言葉を使用しましたが、最終的に自分をどのような価値で満たしたいのかということです。
これは先ほどの順位付けで上位に来ているものが大きく影響します。
例えば私の場合、1位と2位の価値観はそれぞれ「心の充実」と「個人的な発展」です。
そこから人生の目的を掲げるとすると「自己成長を通して感動やワクワク感を追求し人生を楽しむ」のようなイメージになります。
ちなみに人生の目的として「幸せになること」のような表現は避けるようにしてください。
誰だって幸せは追求したいですし、そもそも何を幸せに感じるかこそが価値観だからです。
どのような生き方や状態になれば幸せになれるのかを考えてみましょう。
仕事の目的
仕事の目的と題しましたが、ここでは自分自身ではなく周囲に対して影響を与えたい価値観は何かということです。
そのため、必ずしも仕事の目的である必要はなく、子育てやコミュニティなど他者と関わるシーンの目的を考えてみましょう。
他者に与えたい価値観と、コミュニティの価値観がずれているとそのコミュニティでの活動を満足感をもって行うことはできません。
これは仕事でも同じです。
仕事の場合であれば、自分が他者に与えたい価値観と、企業理念などといった企業の価値観があっていると、その仕事により充実感を得ることが出来ます。
自分が提供したい価値観を企業などの仕事を通して他者に与えることで、やりがいなどを感じるというわけです。
だからこそ就職活動などでは企業理念に共感できるかや、面接などでその人の価値観を探るような質問(尊敬する人は誰かなど)があるわけですね。
他者に提供したい価値観というのも、自分にとって大事な価値観と基本的には共通します。
自分が好きなことは、他の人にも好きになってほしいというような感覚と同じです。
例えば、私の場合「感動」や「成長」以外にも「創造性」というのも大事な価値観として持っています。
これを他者に与える価値観として言い直すと、「顧客に対して発展や未知の体験を通して感動を与えたい」というのようなイメージです。
そのため仕事としては新規事業の創出や新製品・新サービスの開発などが自分にとって価値観があう分野であるとわかります。
このように相手にどんな価値観を与えたいのかという点から仕事の目的を考えてみてください。
行動指針
最後は行動指針です。
人生の目的や仕事の目的を認識できたならば、次はそれらを充実させるために、どのような価値観を持って考えや行動をするのかを言語化しましょう。
これらは価値観の優先順位のうち下位にある価値観が相当します。
例えば、私の場合は「社会的な調和」や「知的な洞察力」などです。
もう少し具体化すると、「公正性をもって他者を尊重し思いやりをもって行動をする」、「論理性や合理性を重視して意思決定する」などになるでしょう。
企業における企業理念と行動指針に近いものがありますが、個人の価値観には正解(こうあるべきというべき論)がないということに注意してください。
企業であれば企業理念に対してそれらを実現するための行動指針が掲げられますが、個人の場合は自分がどう行動したいのかというのが重要です。
どのような価値観を行動指針として大事にしながら最終的な人生や仕事の目的を充実させていきたいのかということを考えてみてください。
まとめ
本記事では仕事や就職活動で大事な自分の価値観とは何かについて見つける方法を紹介しました。
自分が何について価値を感じるのかは、ぼんやりとわかっているつもりでも、案外深く考えたことがない人がほとんどかと思います。
一方で人生の目的や仕事の目的など重要な要素に関して、本質的な部分が密接に関わっているため、思いのほか価値観を知ることは重要です。
仕事でも私生活でも自分が本当は何をしたいのかというのを認識するためにも、是非自分が大切にしている価値観について考えてみてください。
Appendix
自分が大切にしている価値観について深堀するためには、どのような価値観があるのかを知っておくのは重要です。
150個以上の価値観キーワードを一覧表としていリスト化しましたのでご活用ください。